滋賀県で古い街並み観光!タイムスリップできる歴史ある街

滋賀県 近江八幡 古い街並み

滋賀県は琵琶湖を中心とした豊かな自然と共に、古くから交通の要衝として栄えた歴史ある土地です。

戦国時代の城下町、江戸時代の商業都市、そして北国街道の宿場町など、それぞれ異なる歴史的背景を持つ美しい古い街並みが今もなお大切に保存されています。戦国時代から江戸時代にかけての建築様式が色濃く残る街並みを歩けば、まるでタイムスリップしたかのような特別な体験ができるでしょう。

今回は滋賀県古い街並み観光で絶対に訪れたい3つのスポットを、アクセス方法から楽しみ方まで詳しくご紹介します。

目次

滋賀県の古い街並みが魅力的な理由|琵琶湖と歴史が織りなす絶景

滋賀県の古い街並みは、琵琶湖という日本最大の湖を擁する地理的特性と、京都・奈良・北陸を結ぶ交通の要衝としての歴史的背景が生み出した独特の魅力を持っています。特に注目すべきは、戦国時代の城下町文化と江戸時代の商業文化が見事に融合した建築様式です。

重要伝統的建造物群保存地区に選定されている近江八幡市をはじめ、国宝彦根城の城下町として栄えた彦根、そして北国街道の要衝として発展した長浜など、それぞれが異なる歴史的価値を有しています。これらの街並みに共通するのは、琵琶湖の水運を活かした商業活動と、戦国武将たちが築いた城郭都市の面影が色濃く残っていることです。

滋賀県下の代表的な古い街並みが残るエリア

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近江八幡

豊臣秀次が築いた城下町の面影と近江商人の繁栄が見事に調和した水郷の街「近江八幡」。八幡堀の水面に映る白壁土蔵群の美しさは圧巻で、遊覧船からの景観は格別です。

重要伝統的建造物群保存地区に選定された街並みには、江戸時代の商家建築が約150棟現存。近江商人の豪邸見学や和菓子作り体験も楽しめ、夕暮れ時の幻想的な水辺風景は一生の思い出となるでしょう。

滋賀県 観光 古い街並み

長浜

豊臣秀吉がゆかり地で、北国街道の要衝として栄えた歴史ある城下町。黒壁スクエアを中心とした明治時代のレトロな街並みが魅力で、ガラス工芸体験や伝統工芸に触れることができます。駅から徒歩圏内の好アクセスで、秀吉ゆかりの史跡巡りと郷土料理「のっぺいうどん」も堪能でき、歴史ロマンと現代的な楽しさが共存する特別な空間です。

彦根

国宝彦根城を中心とした井伊家35万石の格式高い城下町。現存12天守の美しい天守閣と武家屋敷街が織りなす景観は、江戸時代の城下町の典型を今に伝えます。井伊直弼ゆかりの埋木舎や足軽屋敷の見学で武家文化を体感でき、春の桜、秋の紅葉も絶景。ひこにゃんグルメや甲冑着付け体験など、歴史の重みと現代的な楽しさが調和した、格式と親しみやすさを兼ね備えた魅力的な観光地です。

五個荘金堂町

「近江商人のふるさと」として知られる、豪商たちの本宅が集中する贅沢な街並み。重要伝統的建造物群保存地区に選定された約40棟の歴史的建造物が現存し、外村宇兵衛邸や中江準五郎邸などの豪壮な商家建築を見学できます。各邸宅前を流れる清らかな水路と白壁のコントラストが美しく、近江商人の「始末してきばる」精神が息づく、日本の商業文化を深く学べる貴重な文化遺産です。

今回ご紹介する3つのスポットは、保存状態の良さ、歴史的価値の高さ、そして観光地としてのアクセスの良さを基準に選定しました。滋賀県ならではの琵琶湖の恵みと古い街並みが織りなす美しい景観は、他県では味わえない特別な魅力となっています。

近江八幡で楽しむ水郷と古い街並み|豊臣秀次が築いた城下町の美しさ

滋賀県 近江八幡 古い街並み

近江八幡の古い街並みに足を踏み入れた瞬間、訪れる人々は時が止まったかのような静寂と美しさに心を奪われます。

八幡堀の水面に映る白壁の土蔵群、石畳の道に響く足音、そして軒先に揺れる暖簾が醸し出す風情は、まさに日本の原風景そのものです。豊臣秀次によって築かれた城下町の面影と、近江商人が築き上げた商業都市の繁栄が見事に調和した、他では決して見ることのできない特別な空間がここにあります。

八幡堀の絶景に心奪われる!近江八幡古い街並みの魅力

近江八幡の街並みは、1585年に豊臣秀次が八幡山城を築城した際に整備された城下町を起源としています。江戸時代に入ると近江商人の拠点として大いに栄え、特に八幡堀を中心とした水運業と商業活動により、全国有数の商業都市へと発展しました。現在は重要伝統的建造物群保存地区に選定されており、江戸時代後期から明治時代にかけて建築された商家や土蔵が良好な状態で保存されています。

街並みの中核をなすのは、全長約6キロメートルにわたって巡らされた八幡堀と、その周辺に建ち並ぶ白壁土蔵群です。これらの建物群は、近江商人独特の「表は質素に、奥は豪華に」という美学を体現した建築様式となっており、切妻造りの屋根と白漆喰の壁が特徴的な外観を形成しています。

近江八幡へのアクセス|電車・車でのルートと駐車場情報

JR近江八幡駅から近江鉄道バス「長命寺行き」に乗車し、「大杉町八幡山ロープウェー前」で下車、徒歩約5分で八幡堀周辺の古い街並みに到着します。車でお越しの場合は、名神高速道路竜王ICから約30分、駐車場は市営駐車場(1日500円、約200台収容)をご利用ください。土日祝日は混雑するため、平日の訪問がおすすめです。

滋賀県 近江八幡 古い街並み

八幡堀遊覧船と街並み散策|2時間で巡る絶景コース

近江八幡古い街並み散策の醍醐味は、八幡堀を中心とした約2時間の周遊コースにあります。まずは日牟禮八幡宮を起点に、八幡堀沿いの遊歩道を北へ向かいましょう。堀端に建ち並ぶ白壁土蔵群の美しい景観は、特に朝の光が差し込む時間帯が最も美しく、多くの写真愛好家が訪れるフォトスポットとなっています。

旧伴家住宅では、近江商人の暮らしぶりを間近で見学することができ、当時の商家の構造や生活様式を詳しく学べます。続いて訪れたいのが郷土資料館で、近江商人の歴史と文化について深く理解を深めることができます。八幡堀めぐりの遊覧船(大人1,000円、約35分)では、水上から眺める街並みの美しさを堪能でき、陸上とは全く異なる視点から古い街並みの魅力を発見できます。

春には桜、秋には紅葉が堀の水面に映り込み、四季折々の美しさを楽しめるのも近江八幡の大きな魅力です。特に夕暮れ時の「黄昏の八幡堀」は絶景として知られており、オレンジ色に染まった空と水面が創り出す幻想的な光景は一見の価値があります。

近江商人の文化体験とグルメ|たねやでの和菓子作りと近江牛

近江八幡では、近江商人の伝統を受け継ぐ和菓子作り体験(2,500円、約90分)が人気で、老舗和菓子店「たねや」の工房で職人から直接指導を受けることができます。また、八幡堀での手漕ぎボート体験(30分1,500円)では、江戸時代の商人たちが利用した水路を実際に体験できる貴重な機会となります。

グルメでは、近江牛を使った「近江牛コロッケ」(350円)が名物で、街歩きのお供として最適です。老舗料亭「魚三」では、琵琶湖の恵みを活かした湖魚料理を堪能でき、特に鮒寿司は滋賀県を代表する郷土料理として一度は味わいたい逸品です。お土産には、「たねや」のどら焼きや「クラブハリエ」のバームクーヘンが人気で、近江八幡の思い出と共に持ち帰ることができます。

長浜の古い街並み散策|秀吉ゆかりの城下町で歴史ロマンを満喫

長浜 街並み観光

長浜の古い街並みを歩くと、豊臣秀吉が初めて城主となった記念すべき地の歴史の重みを感じることができます。1573年に秀吉が長浜城を築城して以来、この地は北国街道の要衝として、また琵琶湖水運の拠点として大いに繁栄しました。

現在の大手門通りから北国街道沿いには、江戸時代から明治時代にかけて建築された商家建築が美しく保存されており、その多くが現在も商店や住宅として活用されています。特に印象的なのは、黒壁スクエア周辺に集中する明治時代のガラス工芸建築群で、これらは日本の近代化遺産としても高く評価されています。

豊臣秀吉が愛した城下町|長浜古い街並みの歴史

長浜は1573年に羽柴秀吉(後の豊臣秀吉)が浅井長政の居城であった小谷城を攻略した後、新たに築いた長浜城の城下町として誕生しました。秀吉は主君織田信長から「長浜」の名を拝領し、この地を北近江支配の拠点として整備しました。江戸時代に入ると、北国街道の宿場町として、また琵琶湖と日本海を結ぶ物流の要衝として重要な役割を果たしました。

現在保存されている古い街並みの多くは、江戸時代後期から明治時代にかけて建築されたもので、特に大手門通り周辺には約80棟の歴史的建造物が現存しています。これらの建物は、伝統的な町家建築の特徴を持ちながら、明治時代の洋風建築の要素も取り入れた独特の建築様式を示しており、日本の近代化過程を物語る貴重な文化遺産となっています。

長浜駅から徒歩圏内|アクセス抜群の古い街並み観光

JR長浜駅から長浜の古い街並みまでは徒歩約5分という抜群のアクセスの良さが魅力です。駅を出て東に向かえば、すぐに大手門通りの歴史的な街並みが始まります。車でお越しの場合は、北陸自動車道長浜ICから約10分、長浜市営駐車場(1時間200円、約300台収容)が複数箇所にあり、観光に便利です。電車でのアクセスが非常に良いため、京都や大阪からの日帰り観光にも最適な立地となっています。

長浜 街並み観光

黒壁スクエアと大手門通り|長浜古い街並みの見どころ完全ガイド

長浜の古い街並み散策は、黒壁スクエアを中心とした約2.5時間のコースがおすすめです。まずは長浜駅から大手門通りを東に向かい、江戸時代の町家建築が建ち並ぶ歴史的な街並みを楽しみましょう。大手門跡では、かつての長浜城の威容を偲ぶことができ、城下町としての歴史を実感できます。

黒壁スクエアは、明治時代の銀行建築を改装したガラス工芸の拠点で、黒壁ガラス館では美しいガラス工芸品の展示と販売が行われています。周辺には黒壁2号館から30号館まで、それぞれ異なるテーマの店舗が点在しており、ガラス工芸体験、陶芸体験、地元特産品の販売など、多彩な楽しみ方ができます。

長浜別院大通寺では、真宗大谷派の別院として格式高い寺院建築を見学でき、特に本堂の荘厳な雰囲気は必見です。また、曳山博物館では長浜曳山まつりの華やかな山車を間近で見学でき、地域の祭り文化について深く学ぶことができます。

秋には紅葉が美しく、春には桜が咲く大通寺の庭園は、四季折々の美しさを楽しめる隠れた名所です。夕暮れ時には、黒壁スクエアの建物群がライトアップされ、昼間とは異なる幻想的な雰囲気を楽しむことができます。

長浜名物グルメと伝統工芸体験|のっぺいうどんとガラス工芸

長浜では、戦国時代から続く郷土料理「のっぺいうどん」(800円)が名物で、野菜たっぷりのあんかけうどんは体も心も温まる逸品です。また、琵琶湖の恵みを活かした「湖魚料理」も人気で、特に鮒寿司や小鮎の佃煮は滋賀県ならではの味覚として楽しめます。

体験では、黒壁スクエアでのガラス工芸体験(2,000円〜、約60分)が人気で、世界に一つだけのオリジナル作品を作ることができます。また、長浜曳山まつりの山車装飾技術を学ぶ「金箔押し体験」(1,500円、約45分)では、伝統工芸の技術を実際に体験できます。お土産には、黒壁ガラス製品や長浜名物の「焼鯖そうめん」、地酒「長浜浪漫ビール」が人気で、長浜の歴史と文化を持ち帰ることができます。

彦根の古い街並み観光|国宝彦根城下町で武家文化を体感

彦根の古い街並みは、国宝彦根城を中心とした城下町として整備された武家屋敷街の面影を色濃く残しています。

1603年に井伊直継によって築城が開始された彦根城の城下町として発展したこの地域には、江戸時代の武家社会の格式と美意識が凝縮された建築群が現存しています。特に印象的なのは、城下町特有の「鍵の手」と呼ばれる道路構造で、敵の侵入を防ぐために意図的に作られた曲がりくねった道筋が、現在も当時の面影を伝えています。

白壁と黒瓦の武家屋敷、格子戸の商家建築、そして美しい庭園が織りなす景観は、まさに江戸時代の城下町の典型的な姿を今に伝える貴重な文化遺産です。

井伊家35万石の城下町|彦根の歴史と武家文化の継承

彦根は1603年から1868年まで、譜代大名筆頭の井伊家が治めた35万石の城下町として繁栄しました。井伊家は徳川家康の重臣として幕府の要職を歴任し、特に大老職を多く輩出した名門大名家として知られています。この格式の高さは城下町の建築様式にも反映されており、武家屋敷の規模や装飾、庭園の造営などに、他の城下町とは一線を画す品格が感じられます。

現在保存されている古い街並みは、主に江戸時代中期から後期にかけて建築されたもので、特に河原町芹川地区には約60棟の歴史的建造物が現存しています。これらの建物群は、武家屋敷、商家、寺院建築など多様な建築様式を含んでおり、江戸時代の城下町の社会構造を立体的に理解できる貴重な資料となっています。また、多くの建物が国の登録有形文化財に指定されており、その歴史的価値の高さが公的に認められています。

彦根駅から城下町へ|便利なアクセスと観光ルート

JR彦根駅から彦根城下町の古い街並みまでは徒歩約15分、またはレンタサイクル(1日500円)で約5分とアクセスが良好です。駅前から彦根城に向かう道筋には、既に古い街並みの雰囲気を感じることができ、歩いているだけでも楽しめます。車でお越しの場合は、名神高速道路彦根ICから約10分、彦根城周辺には複数の駐車場(1日400円〜800円、合計約500台収容)があり、観光に便利です。

武家屋敷と商家建築|彦根城下町散策の楽しみ方

彦根の古い街並み散策は、彦根城を起点とした約3時間の城下町探訪コースがおすすめです。まずは国宝彦根城で、現存12天守の一つである美しい天守閣を見学し、城下町全体を見渡しましょう。天守閣からの眺望は、城下町の構造を理解するのに最適です。

城下町散策では、まず武家屋敷街である河原町芹川地区を訪れましょう。旧彦根藩足軽屋敷「善利組足軽屋敷」では、江戸時代の下級武士の生活を詳しく見学でき、当時の武家社会の実情を知ることができます。続いて埋木舎を訪れれば、幕末の大老井伊直弼が青年期を過ごした屋敷を見学でき、歴史上の重要人物の足跡を辿ることができます。

夢京橋キャッスルロードでは、江戸時代の町家建築を現代的にアレンジした商店街で、伝統的な街並みの雰囲気を楽しみながらショッピングや食事を楽しめます。四番町スクエアでは、明治時代の洋風建築を活用した文化施設で、地域の歴史と文化について深く学ぶことができます。

春には彦根城の桜が美しく、「日本さくら名所100選」にも選ばれた桜の名所として多くの観光客が訪れます。秋には城下町の紅葉が美しく、特に玄宮園の紅葉は絶景として知られています。

彦根名物ひこにゃんグルメと井伊家ゆかりの体験

彦根では、ご当地キャラクター「ひこにゃん」をモチーフにした様々なグルメが楽しめます。「ひこにゃん焼き」(200円)や「ひこにゃんカステラ」(1,200円)は、お土産としても人気です。また、近江牛の本場として「近江牛ステーキ重」(3,800円)や「近江牛コロッケ」(300円)も名物となっています。

体験では、「井伊家甲冑着付け体験」(2,000円、約30分)が人気で、戦国武将気分を味わいながら彦根城をバックに記念撮影ができます。また、「彦根仏壇蒔絵体験」(1,500円、約60分)では、国の伝統工芸品である彦根仏壇の技術を実際に体験でき、職人の技術の高さを実感できます。お土産には、井伊家ゆかりの「井伊の赤備え」グッズや、彦根の地酒「金亀」、伝統工芸の「彦根仏壇」の小物などが人気で、彦根の歴史と文化を持ち帰ることができます。

滋賀県の古い街並みで戦国ロマンと商人文化を体感しよう

滋賀県の古い街並み観光は、近江八幡の水郷美と商人文化、長浜の秀吉ゆかりの城下町風情、彦根の国宝城郭と武家文化という、それぞれ異なる魅力を持つ3つのスポットで構成される特別な体験です。琵琶湖という豊かな自然環境と、戦国時代から江戸時代にかけての激動の歴史が生み出した、他県では決して味わえない独特の魅力がここにあります。

また、滋賀県にはこのほかにも「東近江市五個荘金堂伝統的建造物群保存地区」「大津市坂本伝統的建造物群保存地区」など重要伝統的建造物群保存地区に指定されているエリアをはじめ、宿場町として栄えた北国街道 木之本宿など多くの古い街並みが残っています。

豊臣秀吉、井伊直弼、近江商人といった歴史上の重要人物たちの足跡を辿りながら、美しく保存された古い街並みを歩けば、日本の歴史の奥深さと文化の豊かさを肌で感じることができるでしょう。次の休日には、ぜひ滋賀県の古い街並みを訪れて、戦国ロマンと商人文化が息づく特別な時間旅行を体験してみてください。

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