豪商「旧甲斐家蔵住宅」をよみがえらせ、福島県喜多方市のシンボルに!ふるさと納税型クラウドファンディングを開始

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甲斐家蔵住宅

福島県喜多方市と、喜多方市のふるさと納税業務を受託している株式会社フューチャーリンクネットワークが、旧甲斐家蔵住宅の活用整備と保存修理等を目的としたふるさと納税型クラウドファンディングを、2022年10月1日に開始。

クラウドファンディングのサイトはこちらです。

目次

喜多方市は重要伝統的建造物群保存地区に認定された在郷町

甲斐家蔵住宅
出典:全国伝統的建造物群保存地区協議会『伝建協』

旧甲斐家蔵住宅がある、喜多方市小田付は、「蔵の町」として知られる喜多方市の中心市街地に位置します。

天正10年(1582)に町割が行われ、近村から市が移され、近世には、酒や味噌・醤油の醸造業も盛んになり、会津北方の交易の中心地として発展してきた在郷町です。

近世末期までに成立した地割の上に、店蔵や多様な土蔵が建ち並ぶ町並みは、在郷町・醸造町としての雰囲気を残しています。

旧甲斐家蔵住宅について

甲斐家蔵住宅
出典:ふるさとチョイス 豪商「旧甲斐家蔵住宅」をよみがえらせ、蔵とラーメンのまち喜多方のシンボルに!

旧甲斐家蔵住宅は、酒造業や製糸業などを営んできた甲斐家の四代目甲斐吉五郎が、贅の限りを尽くした蔵住宅です。重伝建の喜多方市小田付の中でもアイコンになる建物です。

蔵のまち喜多方では、かつて「40代で蔵を建てられないのは、男の恥」とまで言われ、男たちにとって自分の蔵を建てることは情熱をかけた誇りの対象でもありました。甲斐家蔵住宅は、吉五郎が男子一生の夢を豪壮な蔵座敷と主屋の建築にかけ、1917年(大正6年)から7年の歳月をかけ1923年(大正12年)に完成したと言われています。

喜多方では珍しい黒漆喰で、51畳の座敷蔵を持つ喜多方一の贅沢な蔵住宅です。非公開の地下室では戦中に密かに西洋の文化を愉しんでいたと言われており、座敷蔵・店蔵・醤油蔵を含め国の登録有形文化財に登録されています。

旧甲斐家蔵住宅のクラウドファンディングを実施する背景

贅のかぎりをつくして造られた甲斐家蔵住宅ですが、、時代の流れは大きく変化し、醸造業を廃業しました。

その後、蔵のまち喜多方の観光名所として1978年(昭和53年)から屋敷内の一般公開をはじめ、座敷蔵での茶会などが催され、2001年(平成13年)には、店蔵・座敷蔵・醤油蔵が国登録有形文化財に登録されました。

しかし、2011年(平成23年)の東日本大震災を契機に来館者数が減少。喫緊は一般公開を取りやめるていました。その後、喜多方の歴史、蔵、旦那衆文化を継承していくため、2016年(平成28年)に市が取得した経緯があります。

今回のクラウドファンディングでは、2023年(令和5年)に築100年を迎える旧甲斐家蔵住宅を、観光・情報発信の拠点として整備し、地域の方に親しまれ、多くの観光客の方に喜多方の歴史・文化に触れてもらえるスペースにするべく実施することなっています。

寄付金は旧甲斐家蔵住宅の構造補強、保存修理等に要する費用の一部に充てられる予定です。

旧甲斐家蔵住宅の今後の活用方針

改修後は、市内の伝統文化を活用した取組を活性化させるフラッグシップになることを目指しています。また、地域伝統建造物として当初の伝統的工法に従い、大工職人・左官職人の技の育成・継承を図りながら、「魅せる構造補強」「伝統的な左官技術」などを取り入れていくようです。

・店蔵:見学、観光案内、受付、地場産品の販売、西洋室での喫茶営業
・座敷蔵:見学、茶会や文化的催事、撮影会等への貸出、
・醤油蔵:非公開、特別展示(写真展、絵画展等)
・主屋:見学、各種会議等(地域の集会、テレワーク等)への貸出、
・味噌蔵・麹蔵:管理事務所

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