江口屋醸造所｜築110年の元造り酒屋のゲストハウス敷地内のクラフトビール醸造所。屋号を受け継ぎ、約70年ぶりに醸造を再開

茨城県かすみがうら市内のゲストハウス「古民家江口屋」敷地内に、新たにクラフトビールの醸造所 江口屋醸造所 がオープン。

造り酒屋時代の江口屋で販売されていた日本酒「澤乃不二」のラベルを復刻した商品などを、2023年3月25日（土）より販売します。

地域密着型のコミニティブルワリー　江口屋醸造所

江口屋醸造所のもとになった、「江口屋」という屋号は、寛政年間（1790 年頃）に農業・酒造業を創業したもとの家（菅澤家）の屋号を引き継いだもの。

家屋は明治後半に建築され、4 代目「源太郎」が「源勲正宗」、5 代目「伊三郎」が「澤の不二」の商標で日本酒を醸造・販売してきました。当時の酒造りは裏庭の井戸水を使用し、新潟から杜氏を呼んで醸造していたといいます。

戦後は酒造を終了し、酒店に。その後、簡易郵便局の歴史を経て閉業した背景があります。

2020年7月に新しく宿泊施設として生まれ変わりました。地域を感じる江口屋らしい、思い出に残るような商品や体験は作れないだろうか。現在の敷地には、当時の酒蔵などは残っていませんが、母屋の前に立派な蔵があり、この蔵を改装して自社で酒造りを行い、造り酒屋としての歴史をお客様に伝えていこうと考えたのが「江口屋醸造所」設立のきっかけです。

江口屋醸造所開業に向けては、2021年1月に開始したクラウドファンディングで寄付を募り、182名233万円の支援を獲得。コロナ禍の影響を受けながらも2022年に蔵の改装工事をおこない、2022年12月に醸造免許を取得し、2023年2月より醸造をスタート。

2023年3月の販売開始以降も、現在も全国各地のブルワリーへの視察をおこなうほか、岐阜県釜戸町にあるカマドブリュワリーにて醸造研修を実施するなど、醸造技術の向上に勤しまれています。

江口屋醸造所が⽬指すのは、地域密着型のコミニティブルワリー。

茨城県は⾷材の宝庫。果物や野菜などの副原料を試したり、ゲストハウスを訪れた⼈と⼀緒に収穫体験をして、農作物を使ったビールを作ったり。江口屋醸造所では、「古⺠家江⼝屋」が作るビールはゲストハウスだからできる、地域のある歴史・⽂化・⾷材と、訪れた⼈や関わっている⼈の思いが混じり合う「風と土」を感じるビールを提供される予定です。

「風と土」を感じるクラフトビール

澤乃不二 SAWA NO FUJI（2023年3月25日発売）
アイダホ7をビタリングとしてふんだんに使い、スッキリとした味わいに仕上げたペールエール。
江口屋醸造所は、かつて造り酒屋だった古民家の蔵を改修してビールの醸造を行っています。ペールエール「澤乃不二」のラベルは、造り酒屋時代の江口屋で販売されていた日本酒「澤乃不二」のラベルをベースに、現代に復刻したものです。
伝統を受け継ぎ、未来を切り開くという意味の「継往開来（けいおうかいらい）」という文字印を加えました。
スタイル：ペールエール、アルコール度数：5.0%

霞ヶ浦ゆずエール KASUMIGAURA YUZU ALE（2023年4月下旬発売予定）
オレンジピールやコリアンダーを使用するのが一般的なベルジャンホワイトですが、『ゆずエール』は柚子を使用して仕上げています。かすみがうら市で育った柚子の黄色い皮の部分のみを丁寧に手作業で剥きビールにしました。柚子の爽やかな香りと、柔らかく飲みやすい味わいが特徴です。
スタイル：フルーツビール、アルコール度数：5.0%

霞ヶ浦の湖畔で、最高の朝に出会える宿「江口屋」

江口屋醸造所が構えるのは、明治後期に建てられた元造り酒屋の趣ある建物が、地元の名工たちの手によりゲストハウスとして生まれ変わった「古民家江口屋」。

日本で2番目に大きな湖「霞ヶ浦」が目の前に広がります。霞ヶ浦から昇る最高の朝日と、かまどで炊いたご飯、朝捕れのシラウオなど、新鮮な霞ヶ浦の食を堪能できる朝食。早起きするのが楽しみになる、最高の朝に出会える宿です。

お部屋は、もともとの梁や建具を生かした、木の温もりある和の空間。

造り酒屋時代に使われていた看板や瓶なども一部再利用して飾り、訪れた方に家の歴史を感じてもらえるよう工夫されています。客室は、畳のお部屋と板間の２種類が用意されています。ご家族やご友人、お仕事仲間との一棟貸し切りでのご利用も可能です。

江口屋醸造所とあわせてぜひ利用を検討してみてはいかがでしょうか。