今週はいつもと違った週末に!江戸からや昭和初期に建てられた町家や古民家などのレトロな伝統建築から、そこにあった人々の暮らし・文化を体験できる博物館まで、九州の町家・古民家に出会える建物博物館を集めてみました。
電車で行けるところから、小旅行としてゆっくり足を運んでみたい建物博物館まで、魅力的なスポットをご紹介します。
博多の中心で町家に出会える!「博多町家」ふるさと館(福岡市)
祇園駅から徒歩でアクセスできる立地の良い博物館『「博多町家」ふるさと館』。「櫛田神社」すぐ近くにあり、博多の祭とともにさまざまなイベントで賑わい、多くの観光客が訪れる博多の観光スポットです。
「町家棟」のほか、「みやげ処」「展示棟」の3棟で構成で、「町家棟」は、明治中期の博多織織元の町家(住居兼工房)を移築復元し、福岡市の指定文化財に登録されています。
同館では、明治・大正の時代を中心に博多の暮らしや文化を広く紹介しており、博多の歴史、祭り、伝統などを感じて楽しむことができます。博多伝統工芸(博多人形,博多張子,博多独楽,博多曲物)の絵付け体験も人気のようです。
町家棟は、その間口の狭さに比べ、中の間の大きく高い吹き抜けが印象的です。太い大黒柱や彫りもので飾られた渡り廊下が生む空間は豪壮です。
町家棟では、毎日11時~13時、15時~17時と博多織の実演・体験をおこなっています。鎌倉時代に誕生したといわれる博多織は、江戸時代に幕府に献じられて「献上柄」の名が付いた独特の織柄と、締めやすい絹の質感で親しまれています。
「博多町家」ふるさと館
住所:福岡県福岡市博多区冷泉町6-10
アクセス:地下鉄「祗園駅」下車・徒歩5分
開園時間:10:00〜18:00(休館日:第4月曜日・年末)
料金(展示棟):大人 200円 / 小中学生 無料
ほかにもまだある、福岡で町家(町屋)・古民家にであえる博物館・資料館
九州屈指の建物博物館「佐賀市歴史民俗館」(佐賀市 / 佐賀)
重要文化財に指定されている旧古賀銀行・旧古賀家・旧牛島家・旧三省銀行・旧福田家、佐賀県遺産の旧森永家・旧久富家、この7つの歴史的建物群で「佐賀市歴史民俗館」は構成されています。
再現や移築ではなく、現存する町家など伝統的な建設物が内覧できるエリアは全国でも稀有です。
旧長崎街道沿いに残る貴重な歴史的価値のある建物を後世に伝え、観光資源としてなど市の財産として活用することを目的に整備・公開されていて、観光・見学施設として無料公開されている他、コンサートや展示といったイベント会場としても利用することが可能です。
旧古賀銀行内にある「レストラン&カフェ 浪漫座」では、落ち着いた音楽とともに素敵なランチ・ティータイムを楽しむことができます。厳選した豆で淹れるオリジナルコーヒーや、ローストビーフ仕立ての牛肉を使ったシシリアンライスが人気のようです。
ちなみに、佐賀市歴史民俗館では、事前に申請すれば各館で婚礼や成人式の前撮り等、各種写真撮影ができるとのことです。
佐賀市歴史民俗館
住所:佐賀県佐賀市柳町2番9号
アクセス:市バス 一条戻橋・晴明神社前下車 徒歩 約3分 / 今出川大宮下車 徒歩 約3分
開館時間:9:00~17:00(休館:月曜日)
料金:無料
サイト:https://www.sagarekimin.jp/
「熊本国際民藝館」(熊本市 / 熊本)
熊本国際民藝館は、昭和40年に初代館長 外村吉之介によって設立された世界各地の民藝品を展示する民藝館です。白壁に黒い屋根の土蔵造りの建物の中に、暮らしに根ざした陶磁器や竹かごなどの実用品が展示されています。
熊本国際民藝館の後は、熊本駅と熊本城を結ぶ新町・古町地区に足を伸ばしてみてはいかがでしょうか。熊本地震の影響で町屋の数が減少しましたが、市と地域が協働で町並みガイドラインの策定や町屋等の保存活用を行うことで、城下町の風情を感じられる町並みづくりがおこなわれています。
熊本国際民藝館
住所:熊本県熊本市北区龍田1丁目5-2
開館時間:10:00〜16:00(休館:4月、8月、12月以外の月の月曜日)
料金:一般400円 / 学生300円 / 小中学生以下無料
サイト:https://kumamoto-mingeikan.com/
大分県や長崎県にも、魅力的な町家(町屋)に出会える博物館
九州には他にも町家や古民家などのレトロな伝統建築を活用した博物館があります。
・きつき城下町資料館(大分県杵築市)
・野上弥生子文学記念館(大分県臼杵市)
・長崎歴史文化博物館(長崎県長崎市)