移住してみたい。古民家や町家をリノベーションして自分なりの暮らしを楽しみたい。
そんな時には、空き家の売り手と借り手を仲介してくれるサービス「空き家バンク(空き家情報バンク)」がおすすめです。今回は大阪府の空き家バンクをご紹介します。
前半では大阪府の空き家バンクを一覧でご紹介。後半は、空き家バンクの活用法について記載しています。
空き家バンクを探す前に、大阪府の特徴をご紹介
大阪府は33市、中核市7市、9町1村の43市町村からなる大阪府。うち政令指定都市2市を含む、関西の大都市です。
そんな大阪でも少し離れると自然に囲まれて生活することができます。
大阪は、東西に約20km、南北に約80kmで、西は大阪湾、残る三方は北摂・金剛生駒・和泉葛城の山系に囲まれています。都心と山林が近接し、淀川、大和川などの多数の河川が市街地を流れており、都市にいながら自然に身近に触れることができるまちです。
都市圏なので、インフラも充実。
大阪は梅田やなんば、天王寺などの主要なターミナル駅から、JRや市営地下鉄、様々な私鉄による鉄道網が整備されており、府内各地より、都心部へ概ね1時間程度で行くことができます。
また、足を伸ばせば神戸や京都、奈良などの近隣都市へも都心部から在来線で概ね30分程度でアクセスできるなどの利便性が魅力です。また、府民の7割が鉄道駅から半径1kmにくらしており、発達した公共交通網を利用しています。
東西を結ぶ新幹線の新大阪駅や海外へのゲートウェイである24時間空港の関西国際空港や大阪国際空港に加え、西日本各地とつなぐ大型フェリーが就航する複数の港を有するなど、陸・空・海の広域交通ネットワークが充実した西日本の中心の都市です。
大阪府は、大阪湾と周辺山系に囲まれ、全域が瀬戸内海気候に属し、年間を通して温暖な気候地域です。しかし、都市部では近年、ヒートアイランドが顕著で、夜間の気温が下がりにくくなっています。
空き家バンクを利用するにあたっても、上記の特徴を理解しておけば、気になる自治体を選びやすいのではないでしょうか。
古民家をはじめとした物件を紹介!大阪府の空き家バンク一覧
古民家をはじめとした空き家の売り手と借り手を仲介してくれる、大阪府下の空き家バンクは以下の通りです。
都道府県 | 市町村 | 空き家バンク(リンク付き) |
---|---|---|
大阪府 | 全域 | 大阪版・空家バンク |
大阪府 | 池田市 | 池田市空家バンク制度 |
大阪府 | 吹田市 | 吹田市空き家バンク制度 |
大阪府 | 泉大津市 | あき家バンク |
大阪府 | 高槻市 | 樫田地区空き家情報バンク制度 |
大阪府 | 貝塚市 | 貝塚市空き家バンク |
大阪府 | 守口市 | 守口市空き家バンク制度 |
大阪府 | 茨木市 | 茨木市空き家バンク |
大阪府 | 八尾市 | 八尾市空家バンク制度 |
大阪府 | 泉佐野市 | 泉佐野市空家バンク登録台帳 |
大阪府 | 富田林市 | 富田林市空き家バンク制度 |
大阪府 | 寝屋川市 | 寝屋川市空き家バンク |
大阪府 | 河内長野市 | 河内長野市空き家バンク |
大阪府 | 和泉市 | 和泉市空家バンク |
大阪府 | 柏原市 | 柏原市空家バンク制度 |
大阪府 | 羽曳野市 | 羽曳野市空家バンク |
大阪府 | 高石市 | 高石市空き家バンク |
大阪府 | 藤井寺市 | 藤井寺市空き家バンク |
大阪府 | 泉南市 | 泉南市空き家バンク制度について |
大阪府 | 大阪狭山市 | 大阪狭山市ホームページ(空家バンク制度) |
大阪府 | 阪南市 | 阪南市空き家バンク |
大阪府 | 豊能町 | 豊能町空き家バンク |
大阪府 | 能勢町 | あそべる能勢~移住生活応援サイト~ |
大阪府 | 熊取町 | 熊取町ホ-ムペ-ジ |
大阪府 | 岬町 | 岬町空き家バンク |
大阪府 | 河南町 | 河南町空家バンク |
大阪府 | 千早赤阪村 | 千早赤阪村定住促進空き家情報バンク |
大阪府以外の、近隣の空き家バンクについてもまとめました!
大阪府以外で、古民家をはじめとした物件を紹介してくれる空き家バンクについてもまとめてみました。
こちらも参考にしてみてください。
空き家バンクの特徴を紹介。空き家バンクとは何か?を知っておこう
空き家バンクとは、地域の自治体が運営する空き家情報の登録制度のこと。
この制度では、各自治体が所有者から提供された空き家や空き家予定の物件情報を収集し、それを求める地域住民や移住希望者に対して提供します。多くの自治体では、ウェブサイトを通じて情報を公開し、物件の写真や詳細な説明、価格、面積などを閲覧可能にしています。
結果として、地域活性化や都市の過密化解消に役立つとされています。特に大阪府では都市部と地方部のバランスをとるための重要な取り組みと位置づけられている活動です。
空き家バンクに登録する方法
空き家バンクに登録するには、まず地域の自治体のウェブサイトで必要な情報を確認することが必要です。
一般的には、所有者が自治体の担当部門に連絡を取り、物件の概要を提出します。これには物件の所在地、建物の状態や面積、価格条件などが含まれます。
次に、自治体の職員が物件を実地調査し、掲載の可否を判断します。また、必要に応じて物件の写真撮影や詳細な情報の追加提供を求められることがあります。
登録が完了すると、空き家バンクのウェブサイトに物件が掲載され、利用希望者が閲覧できるようになります。
空き家バンク利用上の注意
空き家バンクで紹介されている物件は有料のほかに、ほぼ無料で提供されるものも。
背景には、さまざまな理由があります。まず、長期間放置された空き家は建物が老朽化し、安全性が低下するため、所有者自身の管理負担や解体費用の増加が問題となります。そのため、所有者は空き家を無料で譲渡することで、これらの負担から解放されたいと考えることが多いです。
また、自治体や地方政府も空き家問題に対処するために動いており、無料提供を奨励することがよくあります。これにより、空き家の有効活用が進み、地域の活性化や防犯上の問題解消につながるからです。
このような背景があるからこそ、事前にリスクを理解しておく必要があります。
大阪府の空き家バンクだからこその課題も
大阪府では、名古屋市をはじめ、まず、都市部であるため、空き家であってもの価格が他の地域に比べて高額になることも。
また、物件が古い場合、耐震性や防火対策が十分でないことがありますので、専門家による建物診断を受けることをお勧めします。さらに、交通アクセスや周囲の生活環境についても慎重に確認することが重要です。
名古屋市では地下鉄やバスのインフラが整っていますが、物件によっては公共交通機関へのアクセスが不便な場合もあります。これらを総合的に判断して購入の可否を決定してください。
生活環境が自分に合っているとは限らない
空き家を手放すからにはそれなりの理由があることが考えられます。例えば以下のようなパターンが考えられます。
- 交通の便が良くない
- 生活に必要な施設(スーパーや病院など)が近郊にない
- 学校や役所などが近郊にない
上記のように施設に関連するものもあれば、その地域の特徴やコミュニティになじめるかどうかも重要です。物件の購入を決める前や入居前には、必ず現地で内部や周辺環境を確認しておきましょう。
空き家物件に問題がある可能性がある
空き家物件自体に問題がある可能性があります。修繕などで費用が想像以上に発生する可能性と、建て替えや売却ができない物件です。
再建築不可物件や、都市計画などの問題は素人では判断が難しいものがあります。必要に応じてプロに相談してみてください。
修繕などで費用が想像以上に発生する可能性
空き家になって人が生活しなくなると、どうしてもいたみやすくなってしまいます。
多くの場合、登録自体は無料ですが、物件の購入後にはリノベーションや修繕が必要となるケースが多いです。また、
さらに、物件の管理やメンテナンスにかかる費用も見逃せません。このように、空き家バンクの利用には初期費用だけでなく、維持管理のためのランニングコストも必要です。
リノベーションによる修繕を前提に物件を探されている方も多いと思いますが、予想以上に修繕費がかかる可能性があることを考慮しておく必要があります。残置物の撤去が発生することも多いため、ここにも費用が発生します。
建て替えや売却ができない古民家も
建て替えができないパターンは、接道義務をみたいしていないなど再建築不可物件である物件。
こちらは、再建築不可物件を魅力的な物件へ”リノベーション”する、接道義務を満たす土地にするなど、事前に理解しておくことで、「固定資産税や都市計画税が安い」「相続対策に有利」などのメリットを教示することが可能です。
売却ができない物件は僻地で買い手がいないパターン、事故物件などで買い手が見つからないパターンなどがあります。この辺りも把握しておくとよさそうです。
所有者と直接交渉する必要がある
空き家バンクが不動産会社を介して契約できる仕組みを作っていることもありますが、そうでないパターンが多く所有者と直接交渉する必要があります。
空き家バンクを運営している自治体のはです。営利目的ではないため、契約や仲介に関与していません。所有者と直接交渉する必要があることを理解しておきましょう。心配であれば現地の不動産会社に間に入ってもらうことも可能です。
無料譲渡の場合の古民家にかかる費用を知っておきましょう
無料で空き家を譲ってもらっても、取得するためにはさまざまな税金などの支払いが必要です。
空き家バンクで手に入れた古民家を自身の名義にするために必要な費用を確認して、資金計画を立てましょう。
購入した物件の所有権を公的に証明する「登記費用」
<空き家バンクで取得した古民家の登記にかかる費用>
・登録免許税:固定資産税評価額の2%
・司法書士代行費用:数万~5万円 / 1件
・印紙代:200円
「不動産登記」は義務化されていないため、対応しない方も。
しかし、物件の悪用や所有権の争いといったトラブルを防ぐために、古民家を無償で取得した場合でも、登記の手続きを行うことを強くおすすめします。
かかるのは下記の金額。
空き家バンクで取得した古民家にかかる税金
個人から個人への譲渡: この場合、贈与税が譲られる側に課せられる可能性があります。譲る側には所得税や住民税が課されることはありません。
個人から法人への譲渡: 譲られる側の法人には法人税が課せられる可能性があります。また、譲る側の個人には贈与税が発生する可能性があります。
法人から個人への譲渡: 個人が法人から不動産を無償で譲り受ける場合、個人には贈与税が課せられる可能性があります。法人側には法人税が発生することが一般的です。
法人から法人への譲渡: 法人間での譲渡では、受贈側の法人に対して法人税が課せられることがあります。譲渡側の法人には、場合によっては特定の税金が発生することがあります。
不動産の無償譲渡では、譲る側と譲られる側にそれぞれ課せられる税金が異なります。
これらの税金は、譲渡が個人間で行われる場合と法人間で行われる場合によっても異なるので、具体的には上記の4つのパターンに分けて確認しましょう。
これらの税金の詳細や手続きについては、税理士などの専門家に相談することをおすすめします。
正確な情報を得て、適切に対応することで、不要な税負担を避けることができます。