
都市圏から離れて地方や田舎でで過ごしたい、移住してみたい。古民家や町家をリノベーションして自分なりの暮らしを楽しみたい。
そんな時には、空き家の売り手と借り手を仲介してくれるサービス「空き家バンク(空き家情報バンク)」がおすすめです。
今回は沖縄県の空き家バンクをご紹介します。

空き家バンクを探す前に、沖縄県の特徴をご紹介

11市11町19村の計41市町村で構成される沖縄県。青い海、青い空など豊かな自然が広がる絶景や、世界遺産に登録されている琉球王国関連の遺跡の数々、沖縄ならではの工芸、水族館など、魅力がいっぱいです。
自然豊かな本島北部エリア、政治や経済の中心となる那覇市を持つ南部エリア、ダイビングスポットとして人気の高い慶良間諸島など、エリアごとにそれぞれの特徴があります。

沖縄県を囲むように流れる温かい黒潮の影響で、日本では唯一、県全域が高温多湿な亜熱帯気候に属しています。
“亜熱帯”というと、太陽の光がサンサンと降り注ぐ酷暑のイメージですが、他県が夏に35℃を超える猛暑日が続いていても、沖縄は最高気温が32℃を超える日数は少なく、加えて冬に10℃を下回ることがほとんどないため、年間を通して過ごしやすく穏やかな気候です。

沖縄本島へのアクセスは全国各地から運航している那覇空港への直行便が便利です。ANA、JALのほかに格安航空会社(LCC)なども運航しています。
沖縄県内の主な公共交通機関はモノレール(那覇空港を起点に浦添市まで)と路線バスで、電車は通っていません。8割の方が通学や通勤など普段の移動手段に車を使っています。そのため、那覇を中心に朝夕のラッシュアワーはひどい渋滞が発生します。バイクや自転車、徒歩で通勤する方も多いです。
沖縄県の空き家バンクを利用するにあたっても、上記の特徴を理解しておけば、気になる自治体を選びやすいのではないでしょうか。
沖縄県の空き家バンク一覧

沖縄県の空き家バンクは下記の通りです。
都道府県 | 市区町村 | 空き家バンク(リンク付き) |
---|---|---|
沖縄県 | 全域 | 沖縄県公式移住応援サイト おきなわ島ぐらし |
沖縄県 | 全域 | 沖縄県土木建築部住宅課(空き家バンク) |
沖縄県 | 沖縄市 | 空き家バンク |
沖縄県 | 石垣市 | 石垣市空き家バンクシステム |
沖縄県 | 粟国村 | 粟国村空き家バンク |
沖縄県 | 久米島町 | 久米島空き家バンク |
沖縄県のお近く、九州の空き家バンクについてもまとめました!
九州で古民家をはじめとした物件を紹介してくれる空き家バンクについてもまとめてみました。こちらも参考にしてみてください。
空き家活用に興味を持っている方へおすすめの書籍
空き家バンク利用上の注意

空き家バンクの利用にあたって意識しおきたいことをまとめてみました。
生活環境が自分に合っているとは限らない
空き家を手放すからにはそれなりの理由があることが考えられます。
例えば下記のようなパターンが考えられます。
- 交通の便が良くない
- 生活に必要な施設(スーパーや病院など)が近郊にない
- 学校や役所などが近郊にない
上記のように施設に関連するものもあれば、その地域の特徴やコミュニティになじめるかどうかも重要です。物件の購入を決める前や入居前には、必ず現地で内部や周辺環境を確認しておきましょう。
空き家期間が長い古民家だと、物件に問題がある可能性も
空き家物件自体に問題がある可能性があります。
修繕などで費用が想像以上に発生する可能性と、建て替えや売却ができない物件です。
修繕などで費用が想像以上に発生する可能性
空き家になって人が生活しなくなると、どうしてもいたみやすくなってしまいます。
リノベーションによる修繕を前提に物件を探されている方も多いと思いますが、予想以上に修繕費がかかる可能性があることを考慮しておく必要があります。残置物の撤去が発生することも多いため、ここにも費用が発生します。
建て替えや売却ができない古民家も
建て替えができないパターンは、接道義務をみたいしていないなど再建築不可物件である物件。
こちらは、再建築不可物件を魅力的な物件へ”リノベーション”する、接道義務を満たす土地にするなど、事前に理解しておくことで、「固定資産税や都市計画税が安い」「相続対策に有利」などのメリットを教示することが可能です。
売却ができない物件は僻地で買い手がいないパターン、事故物件などで買い手が見つからないパターンなどがあります。この辺りも把握しておくとよさそうです。
所有者と直接交渉する必要があるものも
空き家バンクが不動産会社を介して契約できる仕組みを作っていることもありますが、
そうでないパターンが多く所有者と直接交渉する必要があります。
空き家バンクを運営しているのは自治体です。営利目的ではないため、契約や仲介に関与していません。所有者と直接交渉する必要があることを理解しておきましょう。心配であれば現地の不動産会社に間に入ってもらうことも可能です。
無料譲渡の場合の古民家にかかる費用を知っておきましょう
無料で空き家を譲ってもらっても、取得するためにはさまざまな税金などの支払いが必要です。
空き家バンクで手に入れた古民家を自身の名義にするために必要な費用を確認して、資金計画を立てましょう。
購入した物件の所有権を公的に証明する「登記費用」
<空き家バンクで取得した古民家の登記にかかる費用>
・登録免許税:固定資産税評価額の2%
・司法書士代行費用:数万~5万円 / 1件
・印紙代:200円
「不動産登記」は義務化されていないため、対応しない方も。
しかし、物件の悪用や所有権の争いといったトラブルを防ぐために、古民家を無償で取得した場合でも、登記の手続きを行うことを強くおすすめします。
かかるのは下記の金額。
空き家バンクで取得した古民家にかかる税金
個人から個人への譲渡: この場合、贈与税が譲られる側に課せられる可能性があります。譲る側には所得税や住民税が課されることはありません。
個人から法人への譲渡: 譲られる側の法人には法人税が課せられる可能性があります。また、譲る側の個人には贈与税が発生する可能性があります。
法人から個人への譲渡: 個人が法人から不動産を無償で譲り受ける場合、個人には贈与税が課せられる可能性があります。法人側には法人税が発生することが一般的です。
法人から法人への譲渡: 法人間での譲渡では、受贈側の法人に対して法人税が課せられることがあります。譲渡側の法人には、場合によっては特定の税金が発生することがあります。
不動産の無償譲渡では、譲る側と譲られる側にそれぞれ課せられる税金が異なります。
これらの税金は、譲渡が個人間で行われる場合と法人間で行われる場合によっても異なるので、具体的には上記の4つのパターンに分けて確認しましょう。
これらの税金の詳細や手続きについては、税理士などの専門家に相談することをおすすめします。
正確な情報を得て、適切に対応することで、不要な税負担を避けることができます。